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マディソン突撃レポート!
Madison's report!

01 ゴールドスプリントを見学

マディソン(メッセンジャー)
アメリカ出身、大阪在住のメッセンジャー、マディソンのコラム。今回はゴールドスプリントのイベントNOON TRACKSが開催中のクラブNOONに行ってきた。

“three, two, one. Go!”司会の掛け声に応援の歓声がワーッと響く。ステージに上がる自信さえあれば、人生で一番長い20秒がスタートする。333mという距離は誰にでも完走できる短さだけど、脚に乳酸が溜まるのを感じるには充分な長さ。14秒台でゴールすれば、The King of Trackheadsつまりチャンピオンの称号がもらえるかも。女性なら参加するだけで尊敬されるし「自分より速かったらどうしよう」って不安を男子に与えることになる。

競技者が乗るのは台座に固定されたピスト。スポーツジムにあるトレーニング自転車と似た仕組みだけど、もっとカッコイイ。これをこぐと大きなスクリーンに映し出されたアバターがヴァーチャル空間のコースでレースする仕組みだ。この競技は「ゴールドスプリント」と呼ばれている。

さて、今回のイベントだけど、プログラマーが忙しかったのかサボってたのか? コースにいる観客はたった5種類の人物のコピーしかいない。だからクローン人間に応援されているような、ゾンビ映画を見ているような不気味さ。とはいってもこれはヴァーチャル空間の観客のことで、現実の観客はバリエーション豊か。男性女性、美容師、ファッション業界の人、メッセンジャー、ピタピタタイツの自転車オタクなど。競技者も、レースそっちのけでコスプレで漫才をする人もいるし。

イベントの中心人物、Thor(ソア)さんは言う。「目標は自転車に乗る人を増やすこと。音楽、映像、自転車が融合して楽しめるイベントにしたい。自転車が速い人も遅い人も音楽は同じように楽しめるから。いろんな価値観を持つ人が出会う場を提供しているつもりです」。

NOON TRACKSは、2〜3か月おきに開催される大阪の自転車シーンをつなぐ大黒柱のひとつ。近くに住んでるならぜひ参加してみて。遠くの人でもとりあえずホームページをチェック! もしかしたらゴールドスプリントが近くの街で行われるかも。

(本紙掲載 2009年3月28日)


対戦する自転車の後輪にトレーニング用ローラー台を取り付け、PC、プロジェクターへと繋ぐ。
(写真:Teisuke Morimoto)