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ガールズ&バイクスⅡ
girls & bikes

01 ゴールデンレシオ

タクヤ(メッセンジャー&自転車屋)

自転車の仕事をする前、オランダで働いていたときに気がついたのだが、サイクリストがかっこいい。 年配の女性でも颯爽と自転車で走る姿は見ていて気分がいい。 アムステルダムは、自転車通行帯の整備は進んでいるものの、道路もそれほど広いわけでもないし混雑もする。 自転車だって日本のママチャリに似た黒いダッチバイクが主流で、スポーツ車は意外と少ない。 日本と比べて何が違うのか?ひとつは、モラルの高さ。これは長くなるので別の機会に。

もうひとつは単純に背の高さ。オランダ人は背が高い。 遠くから見つけたかわいい女の子に近づくと180cmぐらいあって見上げることに…なんてザラ。 女性用ダッチバイクでも173cmの僕にはサイズが大きすぎて、乗れないこともあった。 背の高い女性が自転車に乗っていると重心が高く、風を切っているのがよくわかる。

さて、女性の美しさということなら、日本の女性はどこの国の女性にも劣らない。 清潔で身だしなみもキチンとしている。立ち居振舞いも端正だ。 比べることでもないけれど、僕は世界一だと思う。 ところが自転車に乗っているときは話が別。

たしかにママチャリでふんばって走る姿からは母性が感じられ、生活力が感じられる。 しかし美しくはない。 また、どうみても体格には大きすぎるクロスバイクやMTBを、重すぎるギアでエッチラオッチラこぐ女の子は、パパの自転車を借りた子どもみたいでカワイイ。 しかし美しくはない。

背の高い人に似合う自転車はたくさんあるが、小柄でも、生活感やかわいらしさではなく、すらりと美しいイメージを目指す女性に似合う自転車がないのだ。これが前号で「ないなら作ろう」と言った理由。

身長を引っ張って伸ばすわけにはいかないが、逆に自転車をコンパクトにすれば身長とのバランスはとれるはず。といっても単に小さく作るだけではカワイイだけになってしまう。

まず、日本女性の平均身長160cmの可憐なアナタのことをもっと知り、車輪のサイズを考え、前後の車輪の位置関係を検討する。 そしてアナタ自身、前輪、後輪、この3つが織りなす黄金比の三角形を作るのだ。 神秘の「ゴールデンレシオ」はアナタを自転車のアフロディーテ、サイクリングビーナスに生まれ変わらせる!(かもしれない)

実は、そういう黄金比の自転車をたまに街で見かけるんですよね。「なんだ、既にピッタリの自転車があるのね。もったいぶらずに教えてよ」。次号に続く。

(本紙掲載 2011年6月14日)


吉村麻紀画