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世界の自転車事情
The World News

15 アメリカ・ボストン

text by 藤村ちゅうら(印刻作家)
春・夏・秋の3シーズン
街中を走るボストンのレンタサイクル

旧友に会いにアメリカのボストンを訪れた。 歩いて回れるかと思うほどコンパクトなボストンの街に着いてまず目に入ったのは、自転車レーンを走るサイクリストたち。 マイ自転車だけでなくシェアサイクル「ハブウェイ」を利用している人もたくさん見かけた。

「ハブウェイ」は、2011年7月に始まった自転車シェアシステム。 61のステーションに600台の自転車を設置し、年間、3日、1日いずれかの会員登録をすれば利用できる。 1日会員(5ドル)になると30分以内の利用は無料(30分以上は超過料金がかかる)。 自転車には前後にLEDライト、タイヤに反射板がついている。 緑豊かな公園「ボストンコモン」やウォーターフロント、全米最古の球場があるフェンウェイ地区などを、自転車だと効率よく見て回れる。 実際に乗ってみるとハンドルが太くて重く、バランスが取れず、運転しづらい…。サドルを一番低くしても足がつかなかった。 私のような小柄な東洋人には大きすぎたようで、30分を待たずに返却。

ボストンが自転車フレンドリーな街になったのは、2007年9月にトーマス・メニーノ市長が「ボストン・バイクス」という計画に着手してから。 全米ワースト10に挙げられたほどの交通渋滞の緩和や環境の改善を目指すメニーノ市長が注目したのが、自転車だった。 自転車レーンや駐輪場の整備などを進めたところ、自転車人口は2倍以上に増加。ハブウェイ導入で、さらに自転車利用が広まった。

また、自転車レーンの増設については、高速道路を地下化させる「ビッグ・ディッグ」事業により長年の渋滞が緩和され、公共空間が増えたことにも関連する。 自転車レーンの設置は簡単なようでも自転車だけの話では終わらない。あらゆる面の協力が不可欠であり、複合的な問題なのだと考えさせられた。

(本紙掲載 2012年9月20日)

ボストン
駅前など、便利な場所にステーションが点在。写真は、ボストン・パブリック・ライブラリー前の広場。ハブウェイは春、夏、秋に利用可能で、降雪の多い冬は閉鎖。 ボストン
右端が駐停車レーン、その左側が自転車のピクトグラムがペイントされた自転車レーン。自転車レーンの左側を走るクルマに接近しないように走る。
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