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世界の自転車事情
The World News

21 メキシコ・メキシコシティ

text by 長屋美保(メキシコシティ在住)
楽しく便利に広めよう!
メキシコシティに根付いた
たくましい自転車文化

メキシコの首都であり、人口約2,000万人の世界都市メキシコシティ。 道はクルマで大渋滞し、深刻な大気汚染問題を抱えている。 メキシコシティ政府は、その対策として、7年ほど前から自転車利用促進運動を行ってきた。 “メキシコのシャンゼリゼ”と称される大通り、レフォルマ通りを毎週日曜だけ車両通行止めにして、全長20km以上のサイクリングロードにするイベントや、4,000台の自転車を保有するレンタサイクルシステム「ECOBICI」を提供している。

さらに最近は、市の環境局や市民団体主催のクリティカルマスが毎週のように開催されるようになった。 中でもおもしろいのが、メキシコのマスクプロレス「ルチャリブレ」のルチャドール(レスラー)の扮装をするクリティカルマス。 今年1月には、2回目の開催にも関わらず、子どもから大人まで1,000人以上が集合し、派手なマスクやマントをまとって革命記念塔の下を出発した。 走行距離は15kmほどで、夜に開催されることから、風景やルートを楽しむより、みんなでにぎやかに仮装することに意義があるようだ。

これらの自転車促進活動の成功で、クルマ優先だったメキシコシティにもサイクリング文化が根付き、ファッションで自転車に乗る人たちもかなり増えてきた。 しかし、市場や商店には、自転車で得意先に食料品を運ぶ文化が古くからあることも忘れてはならない。 第二次世界大戦のころに軍で使うために開発された、頑丈な数十年前の自転車が今でも大切に使われている。 クルマで大混雑していたこの街では、自転車のほうが便利だと人々は昔から気付いていたのだろう。 そんなわけで、街で自転車に乗ると私は、ピカピカでおしゃれな自転車よりも、暮らしのために乗り継がれた無骨な自転車に思わず目が向かってしまうのだった。

(本紙掲載 2014年3月25日)

メキシコ
ルチャリブレの仮装クリティカルマス「Paseo Lucha Libre」。プロのルチャドールの参加も! メキシコ
レフォルマ通りのサイクリングロードは日曜8:00〜14:00。毎週5,000人以上が参加。 メキシコ
シェフ御用達の市場Mercado San Juanにて。市場で使われる自転車の大半がメキシコ唯一のメーカーBenotto製。
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