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レンタサイクル野郎
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17 岸和田でレンタサイクル!

小吹隆文(美術ライター)

今回は大阪の岸和田をご紹介します。 岸和田といえば、秋のだんじり祭や、NHKの連続テレビ小説「カーネーション」を連想する人が多いでしょう。 しかし、同地にはもう一つ名物があります。それは建築。実は、岸和田は建築遺産の宝庫なのです。

南海岸和田駅の高架下にある3号自転車駐輪場で自転車を借りたら(1日200円/6:30〜21:00)、まずは駅西側の岸和田駅前通商店街に行きましょう。アーケード入口で2つの洋館、「西田クリニック」と「旧交野無尽金融株式会社」が出迎えてくれます。近くには「カーネーション」関連の施設や「洋裁コシノ」(休業中)もあるのでお見逃しなく。

続いて城見橋筋商店街、岸和田本通り商店街、寺町筋を楽しんだら、いよいよ今回のメイン、紀州街道です。「旧和泉銀行本店」「岸和田中央会館」「旧四十三銀行岸和田支店」などの洋館が次々と現れ、ついついペダルをこぐ足が止まってしまいます。また、古い商家の家並みや江戸時代の一里塚も残っており、城下町ならではの雰囲気がたっぷり味わえます。

そのまま南下し、「天性寺蛸地蔵」にたどり着いたら、紀州街道とはオサラバ。次は「岸和田城」に向かいます。途中に「岸和田だんじり会館」があるので、ご興味のある方は見学を。岸和田城の天守閣は復興天守ですが、その堂々たるたたずまいは一見の価値ありです。また、重森三玲の日本庭園「八陣の庭」でも有名です。

お城の周囲には、「岸城神社」と「三の丸神社」、洋館の「自泉会館」、今は料亭の「五風荘」、洋風の「マンサード長屋」、大正末期築の「十六軒長屋」があるので、順次回りましょう。そしてゴールは、可憐なデザインの「南海蛸地蔵駅舎」です。

このコース、自転車なら約半日でOK。豪快なだんじり祭りとは違う、もう一つの岸和田を知りたい方におすすめします。

(本紙掲載 2013年3月22日)


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