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マディソン突撃レポート!
Madison's report!

08ゴーストバイクを探して

マディソン(メッセンジャー)
世界中の100都市以上に出没する「ゴーストバイク」を知っていますか。 アメリカ・シカゴを訪れたマディソンは、地元の自転車店「Rapid Transit」で借りた自転車で走りまわり、街に13あるという「ゴーストバイク」のうち、4つを見つけ出すことができた。

‘Share the Road’─これは、車道を走る自転車乗りの安全を促すために、よく使われる言葉。 車道ではクルマと通行人との事故が後を絶たない。 クルマと自転車が車道を譲り合えていない時、互いに注意が向けられていない時には、何が起こるだろう? 「ゴーストバイク」は、そんな時にどんな悲劇が待ち受けているのかを、ビジュアル的に知らしめてくれる。

「ゴーストバイク」は、クルマとの衝突事故で重傷を負ったり命を落としたりした、自転車乗りたちの慰霊碑のようなもの。 事故現場には真っ白にペイントされた自転車があり、花やリースで飾られていた。そこには、家族や恋人、自転車仲間からの悲嘆や敬意が込められたメッセージも。 あるカスタム自転車には「私たちの愛しき夫、父親は2006年1月4日、クルマと衝突してこの世を去った」と書かれたプレートがかかっていた。

こうした自転車を見ると心が沈むが、「自転車仲間を忘れないため、そして運転手に注意を払ってもらうためにしているんです」とボランティアのカプラン・ハワードさんはいう。 「ゴーストバイク」を探してまわるなかで、安全な自転車乗りにならなければということを改めて感じた。

日本でも自転車は車道を走ることが基本とされているが、道路整備が追いついていないうえ、交通法にもあいまいな点がある。 日本での自転車事故による死亡者数は、残念ながらかなり多く、1999年以降は毎年約700〜1,000人が自転車事故で命を落としている。 つまり、1日に1〜3人の犠牲者が出ていることになる。 自転車乗りとして、また自転車推進派として、クルマの運転手はもちろん、自転車乗りにもお願いがある。車道ではお互いを尊重し合い、無事故のために安全な運転で走行をしてほしい。 ─‘Share the Road’。

(本紙掲載 2010年12月14日)


大通りの傍らに置かれたゴーストバイク。