back number

ガールズ&バイクスⅡ
girls & bikes

12 Wheel of Fortune 運命の車輪

タクヤ(メッセンジャー&自転車屋)

身長160cmくらいの女子がスマートに見える自転車がある。 それはラレーのラドフォード6というオレンジ色の自転車だ。 コンパクトな設計のお手本とすべき、知る人ぞ知る名車なのだが、残念ながら2005年に生産終了。 ラレーは英国のブランドだが、この自転車はサイズからわかるように日本向けに設計されている。 海外ではブライアンと呼ばれる大阪のNさんによるものだ。

大阪?そう、この人はARAYAというメーカーで働いている。 サイクル編集部から自転車で5分で行ける。 僕が心に描く、日本の女性が美しく見える黄金率の自転車を、この人なら設計してくれるんじゃないか? ダメもとで突撃しました。 ブライアンさん(以下N)「平均身長の女性が乗れる自転車はたくさんありますけど、乗っている姿がバランスよく見える自転車は確かに少ないですね」 タクヤ(以下T)「ですよね。ロードレーサーにしてもピストにしても、女性向けとして上下には十分小さいのですが、どうも前後に長すぎる。どうしてラドフォード6はピッタリと見えるんでしょう?」 タクヤ(以下T)「ですよね。ロードレーサーにしてもピストにしても、女性向けとして上下には十分小さいのですが、どうも前後に長すぎる。どうしてラドフォード6はピッタリと見えるんでしょう?」 N「それは車輪のサイズとホイールベース(前後の車輪の軸と軸の距離)の問題です」 T「現在主流の700Cという直径700mmの車輪って、体格の良い男性アスリートに合わせたサイズだと思うんです。日本女性には車輪をもう少し小さくないと」 N「そうなんです。スタンダードな700Cというサイズは実は直径670mmくらいです。ラドフォード6はひとまわり小さい26×1,15インチ、およそ直径620mmのサイズです。車輪が若干小さいほうが日本人の体格に合わせやすいのかも」 T「ですよね。車輪の外径が小さければホイールベースも詰めて、女性にバランスの良い自転車が作れる。かといって、極端に車輪の小さい小径車は、可愛いけど、美しいバランスではない。大きすぎず小さすぎないピッタリサイズの車輪を基本に、160cmの女性にジャストフィットの自転車を設計するのは可能でしょうか?」 N「26インチとか650Cの車輪に合せた設計はもちろん可能です」 T「ですよね。じゃ、やってください!」

設計者としても自転車の歴史家としても雲の上の存在のNさんに、こんな厚かましいお願いを押し付けるのもひとえにアナタにピッタリの自転車を作りたいから。そしてNさんが描いたのがこの図面。

これを実際の形にするべく次号に続く。

(本紙掲載 2011年9月6日)