自転車レーンのゴミ拾い やってみない? 「Pliking(プライキング)」 at 名古屋市内 daisy-messenger.com

text & photo by 嶋崎イズル(メッセンジャー)

毎週最終金曜19時に実施している「クリティカルマス」の前に18時からプライキングを実施中。

新型コロナウィルスの感染拡大に伴って多くのイベントが中止になる中、わが街、名古屋も緊急事態宣言が9月末まで継続しました。毎月最終金曜の夜に開催している自転車の地位向上を目指す市民運動「クリティカルマス」も、この状況の中どのように続けていこうか相談していたとき、普段フードデリバリーで街を走っているメンバーから提案されたのが、自転車レーンのゴミ拾い活動でした。

彼曰く、「ただ自分たちの思いを主張するだけではなく、みんなが普段使う自転車レーンをきれいにする活動を通せば、より多くの人にクリティカルマスを知ってもらえるんじゃないかな」。「賛成!(全会一致)」。
 

自転車レーンをプライキング中。トングを片手にゴミを集めていく。カーゴバイクも大活躍。


以前どこかの自転車団体が「Pliking(プライキング)」というゴミ拾い活動をしていた記憶があったので調べてみると、Xtracycle社のブログにありました。日本でも少し前から話題になっている「Plogging(プロギング)」という活動の自転車版です。
Ploggingはスウェーデン発祥で、“Plocka upp(スウェーデン語でピックアップ=ゴミ拾い)”と、Jogging(ジョギング)を組み合わせた活動。そのジョギングを自転車=Bikingに変えて、バイクライドをちょっとした善い行いにしよう、という呼びかけです。
 

満杯になったゴミ袋。壊れた傘など大きめのゴミも多い。

名古屋の初回開催は、今年7月の最終金曜。下調べの結果、かなりゴミが多いぞということで、区役所に出向いてゴミ拾い用トングを貸してもらい、ゴミ袋は名古屋市で配布している、道路や公園清掃のためのボランティア用ゴミ袋を準備。当日集まったメンバーにトングとゴミ袋、軍手と地図を渡して各自でプライキングしてもらいました。

名古屋特有の広い道路に捨てられたゴミは自然と自転車レーンに集まってきて、想像以上にさまざまなモノが落ちています。空き缶や瓶、傘におむつまで! そして無限に見つかるタバコの吸い殻とプラスチック包装。1時間も経たずしてゴミ袋は満杯に。距離にしてわずか200mだし、まだ反対車線はやってない。

プライキングは街にしみ込むような活動です。その「しみ込み」が広がり、やがて自転車の環境改善につながることを願って活動を続けて行きます。
紙面掲載日:2021年10月22日
※記事の内容は紙面掲載時点の情報です
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