特集 「お気軽! コーヒーライド」[コラム]自転車な人に聞く野外コーヒーの楽しみ
お気軽! コーヒーライド

「近ごろ、SNSで「#coffeeoutside」が盛り上がっていてコーヒーと自転車、どちらも楽しむライドが人気!野外でコーヒーを淹れるには、どんな道具が必要?そもそも自分でおいしくコーヒーを淹れたことがない!?自転車好きバリスタに初心者向けのコツを教わった。

野点以外にも、まだまだあるコーヒーの楽しみ方。このコラムでは、各地で活動する“自転車な人”に最近ハマっている「コーヒー×自転車」について書いてもらった。うつわ、河川敷、旅、農業と広がる「コーヒー×自転車」の可能性って、無限大かも!?

「ウツワモッテライド」〈名古屋・愛知〉
text by Nadaraka cycling club ・ Rie

名古屋にあるうつわの店「mokodi」のmariちゃんと親しくなったのは2年ほど前、自転車で瀬戸に出かけた頃だ。ともにペダルをこぎ、河川敷のベンチでお茶を飲んだ。オーストラリアの思い出や鳥の話をしてくれて、私もまるで現地にいるような感覚でくつろいだ。

そののち、彼女と二人でアイデアを出し合って、「ウツワモッテライド」を共同開催する運びに。当日は、自宅にある陶器のカップを包み携えて自転車で集合。15分ほどゆっくりと走り、公園でシートを広げ、コーヒーや お茶をそそいでカンパイ! うつわのエピソー ド、おいしいおやつ、野花の観察など……会話するたび、自由なつながりが生まれていく。

2022年春より通算5回開催し、のべ20名の方が参加してくれた「ウツワモッテライド」。 次回は5月開催予定。シティサイクルなど、どんな車種も大歓迎!のんびり朝ピクニックをご一緒しましょう。
Instagram:@nadaraka_cyclingclub / @utuwa_mokodi

「Coffee Riverside」〈宝塚・兵庫〉
text by 楽しい自転舎 ・ 佐久間正洋

「インスタントコーヒーで十分じゃない?」。準備するのはバーナー、ヤカン、水、インスタントコーヒー、コップ。お気に入りのおやつや朝食のパンがあれば最高の気分になれる。楽しい自転舎の「Coffee Riverside」はコレでイイ。

インスタントコーヒーを選ぶのは、簡単だから。粉末を湯に溶いて、飲む。さらに僕らは、「インスタントコーヒーが入っていた容器でかき混ぜる」。ん~、最高に楽しい。アウトドアズボラ。否、外遊びにおける美しい所作なのでは?
特製ゴム印を押した紙コップを用意して、ほかの方にシェアする時も楽しくすごせる工夫を忘れないのが楽しい自転舎的だ。

朝の河川敷に自転車で集まって、子どもを遊ばせながら、電車や野鳥、対岸のサイクリストたちを眺めたり、焚き火で焼き芋、焼きウインナーをしたり。Coffee Riversideに参加した方とこんな風に河川敷の時間を楽しんでいる。
Instagram:@tanoshii_zitensha

「旅するバリスタは耕すバリスタへ」〈富貴・和歌山〉
text by さすらい喫茶 ・ 箕野祐介

これまで日本また世界を自転車で旅してきた。旅の傍ら、各国の喫茶文化を楽しみ、コーヒー農園を見学したり、現地のカフェでバリスタとして働いたり…。そんな風の吹くままに生きてきた僕が、縁あって2023年夏、和歌山県高野町の「富貴」という山里に移住した。

畑を耕し、作物を育て、提供する―、そんな「農と喫茶」の暮らしを実践していきたいと、現在3枚の畑で麦や野菜、果樹を植え、自ら改装中の喫茶小屋は今夏、オープンする予定。

畑の見回りも、時間のゆとりがある時は自転車で。バッグにはコーヒーセットと手作りの焼き菓子を。畑は高台にあるので見晴らしが良く、そこで淹れて飲むコーヒーは格別!

心やさしい地元の人と移住者でにぎわう富貴の里で、このピクニック気分を味わってもらえる環境を作ること。「耕すバリスタ」の新しい旅は、まだ始まったばかりだ。
Instagram:@sasuraikissa
紙面掲載日:2024年4月19日
※記事の内容は紙面掲載時点の情報です
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