インタビュー 明和電機の「かぶりもの考」 cycle no.57表紙に登場いただいたアーティスト、明和電機・土佐信道社長へのインタビュー(つづき)。ここでは、cycle no.57の特集「はじめよう!ヘルメットDAYS」にちなんで、ヘルメットをはじめとする“かぶりもの”についてのエピソードをお届け。ライブ「事業報告ショー」でもたびたび登場する、ナンセンスなかぶりものたちへの持論について伺った。
- C
- cycle編集部
- T
- 明和電機・土佐信道さん
C明和電機の活動の中で、ヘルメットをかぶる機会はありますか?
T工場や展覧会などの現場でかぶることはあります。でも、お気に入りのヘルメットがあるわけではなく、その現場指定のモノを借りてかぶるくらい。というか、実はヘルメット、あまり得意じゃないんですよ。
Cえっ、そうなんですか!? 工業的なイメージのある明和電機さんだから、ヘルメットが似合う印象を勝手にもっていました。
T自宅からアトリエまで10分程度、自転車通勤しているんですが、髪のボリュームがあるから、ヘルメットをかぶった後に髪がペタっとなってしまうのが悩みで。
Cそうでしたか。ちなみに、今年4月から自転車に乗るすべての人はヘルメット着用が努力義務になりました。土佐社長は、どんなヘルメットだったらかぶりたいですか?
Tやっぱり、かぶることに「楽しさ」が加わるようなヘルメットが良いですね。100日後に芽が出るとか、かぶるたびにビットコインが貯まるとか、音楽が奏でられるとか。そういえば10年ほど前、当社の電子楽器「オタマトーン」をヘルメットのように装着できるヘルメット型楽器を開発したことがあります。
C自転車を降りて、ヘルメットをぬいだら楽器にもなるなんて。良いですね!
Tあと、顔を覆うようなフルフェイスのかぶりものは、逆に得意です。明和電機のライブにもいろんなかぶりものが登場しますよ。
Cなるほど、フルフェイスなら大丈夫、と。ヘルメットの着こなしにも通ずる話かもしれないですが、“かぶりもの”を着こなす秘訣は?
Tやっぱり「かぶってナンボ」だと思うんですよね。明和電機では、かぶりものを「Head Mount Instruments」と呼んでいますが、かぶりもののキャラクターを全身で演じきるのが大事。小さい頃から仮面ライダーのように“変身”するのがカッコいい!とあこがれてきた世代なのも関係しています。
Cかぶってナンボ! その心意気でヘルメットを堂々と着こなしていこうと思います。ありがとうございました!
紙面掲載日:2023年4月28日
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