We Will Rock You! 「ウィーリー・マーキュリー」

大阪府門真市を拠点に活動するウィーリーの達人「ウィーリー・マーキュリー」さん。 2014年に「JumpersStore」設立、案内人を務める。 BMX、MTBのライダーと全国各地で「エアトリックショー」を開催し、魅力を広めるために奔走中!
Instagram:@jumpersfreddie 撮影協力:深北緑地 写真:直江泰治

キラリと輝く黄色のジャケットに、ホワイトジーンズとサスペンダー、そして片手にマイク!拳を突き上げ、ロックな姿で表紙を飾ってくれたのはウィーリーの達人「ウィーリー・マーキュリー」さん。

QUEENのフレディ・マーキュリーに扮し、自身のイベント団体「JumpersStore」の案内人として全国でBMXショーを行うほか、雪の日もタンクトップでウィーリーをする姿がSNSで話題だ。

なぜ「ウィーリー・マーキュリー」として活動を?「一番の理由は“もっと自転車に興味を持ってもらいたい”という想いから。BMXショーでは自分がMCを担当するんデスが、“どうせ目立つ格好をするなら好きなことがしたい”と吹っ切れて、尊敬するフレディになりきるように。ショーは、自転車のことを知らない人にも観てもらいたいから、いかに早く注目を集めるかが大事なんデス」。
あくまで自分は“案内人”と控えめに語るウィーリーさんだが、元はMTBのエキスパートライダー。20代で引退してからは、レースに出場するBMXやMTBのライダーたちが競技以外で活躍できる場をもっと増やすための活動を続けてきた。この日の撮影場所も、ウィーリーさんの活動が実を結んだ大阪府内の自転車パークだ。

「引退後、2004年からこの深北緑地でBMXやMTBに乗れる場づくりをさせてもらえるようになって、ローカルのライダーたちが気軽に集まれるようになりマシタ。キックバイクに乗る子どももたくさん来てくれるようになって、上達する子がどんどん増えて、やがてトップライダーになった選手もローカルから生まれたけれど、うれしい反面、大事なのは“その先”なんですヨネ」。

競技を続けていくための資金、競技そのものの認知度向上。自転車を愛する仲間たちを想う気持ちがあるからこそ、ウィーリーさんはきょうも黄色のジャケットをまとい、マイクでライダーたちを鼓舞し続けている。
text by 杉谷紗香(編集部)
紙面掲載日:2023年10月27日
※記事の内容は紙面掲載時点の情報です
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