レポート

Spring2025

no.65

WEB掲載日

2025年6月28日

努力義務化から3年目 ヘルメット、かぶってる? 「オージーケーカブト認定 5月1日は『自転車ヘルメットの日』」

WEB: www.ogkkabuto.co.jp/bicycle

帽子メーカーと共同開発!
普段着に合わせやすい帽子タイプヘルメットの中でも、特にカジュアルな印象の「DROA (ドロア)」シリーズは2025年4月の新発売。キャップ型とキャスハンチング型の帽子(ヘルメットカバー)を、自転車用の安全基準「SGマーク制度」に適合したソフトシェル帽体に装着。軽量コンパクトな設計で毎日かぶりたくなる。

自転車シーズンが来た!とうれしくなる5月は、自転車の安全利用を促す「自転車月間」。そして5月1日は、自転車ヘルメットの日!

「テレビやラジオで“今日は何の日”って記念日の話題がよくありますが、ヘルメットが話題になる1日を作りたいと思ったんです」 と話すのは、記念日化のプロジェクトを進めた大阪のヘルメットメーカー、株式会社オージーケーカブトの広報チームリーダー、柿山昌範さんだ。

「オージーケーカブト」は大阪発のヘルメット専門メーカー。子ども用シリーズ「チャイルドメット」など普段使いのアイテムも幅広く扱う。

この記念日は、2023年の自転車ヘルメット着用努力義務化より前の2016年に制定された。「当時は、子ども(13歳未満)の着用努力義務化から8年目にも関わらず、着用率が落ちてきていました。市場調査をすると、そもそも“子どもにヘルメットをかぶせるルール”が親御さんたちに知られていないんじゃないか?と感じ、ルールの認知度を全国調査して公表したところ話題となりました。それ以降、5月1日の記念日に向けて調査を行い、公表結果をメディアで話題にしていただくことでヘルメットの大切さを知ってもらう取り組みを続けています」。
そもそもヘルメットは話題になりづらい、と柿山さんは言う。「だからこそ、伝え方がとても大事。たとえば繰り返し流れる保険のCMのように、メディアを通してヘルメットの知識を蓄積して、“いよいよかぶらなきゃ”と自分ごととして感じてもらいたい」。着用を促すキャッチコピーも響く言葉を厳選し、かぶらないとダメ絶対!というニュアンスではなく、『もうみなさんかぶり始めてますよ』とやわらかく語りかける。

オージーケーカブトの通学向け「スクールヘルメット」

9回目の記念日を迎える今年は、高校生の自転車通学におけるヘルメット着用施策に注目した調査を行っているそうで、「自転車事故のうち、最も事故数が多いのは高校生。しかもヘルメットの着用率アップは、実は高校生にかかっているんです」と柿山さん。

「着用率の高い都道府県のデータを世代別に見ていくと、高校生の着用率の高さが関係していると分かってきたんです。詳しくは今年5月に公表する結果を見ていただくとして、伝えたいのは、“かぶるきっかけが、事故では遅い”ということ。社会課題の解決につなげるため、高校生のうちから安全への意識付けをしてもらえたらと願っています」。
まずは「知る」こと――。知らないから社会課題になるんです、と柿山さんは言い、「この記事を読んだら、身近な人にぜひ教えてほしい。1人でも良いから“人”に届いていけば、きっと社会が変わります。私たちメーカー側も伝え方をもっと進化させて、ヘルメットの大切さをずっと言い続けていきます」と覚悟を語ってくれた。
text by 杉谷紗香(cycle編集部)
紙面掲載日:2025年4月26日
※記事の内容は紙面掲載時点の情報です
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