サイクルおすすめ BOOK 屋台から眺める風景に まちの未来を描く― 「日本のまちで屋台が踊る」 yataibook.stores.jp
text by 越智政尚(「本の轍」ショップキーパー)


「日本のまちで屋台が踊る」
中村睦美、今村謙人、又吉重太 編 2,530円 税込(屋台本出版)
僕の友人にも古本を自作の屋台に積んで販売する方がいて、彼は滞在した街で本を仕入れて次の街へと渡り歩く強者だ。「機会があれば京都あたりで一緒にどう?」なんて誘われたこともあるが、かつて、戦災後に屋台を含む露店が闇市から発生して市場を作り、やがて都市の再生につながったように、ひとつの“まち”をも形成できる可能性を秘めた「屋台」。そう、おもしろいことは常に路上から生まれるのだ。
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