連載

Spring2023

no.57

WEB掲載日

2023年7月7日

マディソン突撃レポート! no.50 大阪の自転車旅を支えるお店 「大阪のJR桜ノ宮駅近くに気になるロードバイクレンタルショップがあるから、行ってみたいんだけど」とマディソン。桜ノ宮といえば、近くを流れる大川沿いがサイクリングにぴったりで、昨夏発表された、2025年の大阪・関西万博に向けた自転車道の整備プランに含まれていたのも記憶に新しい。大阪サイクリングのハブになりそうなお店へ3月、マディソンと行ってみた。

text by マディソン(ライター)

天井にかかっているロードバイクを見せてくれるオーナーのギャレスさん。料金はツーリングバイク1日4,400円、ロードバイク1日6,600円。写真:高嶋清俊 roadbikerentaljapan.com

2016年にオープンしてからずっと気になっていた「Road Bike Rental Japan」。JR桜ノ宮駅の駅前にあり、桜の名所として有名な毛馬桜之宮公園にも近い。世界中を自転車で旅してきたオーナーのマックレディ・ギャレスさんは、「日本でのサイクリングが好きで、多くの人にその良さを味わってもらいたくて」と、友人のイアンさんと2人、たった5台のバイクで小さくレンタルビジネスを始めた。今では置く場所がなくなるほど自転車の数が増えていて、「最近、インバウンドの需要が戻ってきて急に忙しくなったよ」と語る。

浄機で愛車についた日頃の汚れを簡単に落とすマディソン。コイン式だからお店が開いてない時間でもバイクウォッシュ。写真:高嶋清俊

お店では気軽に乗りやすいロードバイクやクロスバイクを貸し出し、1DAYから数週間の長期レンタルにも対応。長距離の自転車旅も可能になるので、お店から大阪南港へ自走してフェリーに乗り込み、四国や九州を旅する人もたくさんいる。沖縄や北海道まで片道を宅急便で送る場合もあるそうだ。

初心者や大阪の街にくわしくない方向けにはガイド付きツアーを実施し、英語・日本語どちらも対応。「韓国語やインドネシア語のツアーもいずれ提供できるようにしたい」との話から、自転車で日本を楽しんでもらいたいというギャレスさんの心意気が伝わる。

店のすぐ前の歩行者自転車専用道は川沿いをスイスイ走れる。写真:高嶋清俊

また、店内のサイクルカフェでは、出発前に目を覚ますエスプレッソやライド後の地ビールを提供。公園が目の前という落ち着いた環境なので、看板が出ていればカフェだけの利用もOK。店前には、なんとコイン式の洗車場も!観光向けのお店でありながら、地元の自転車好きも通いたくなる理由がたくさんある。

さらに、世界へ目を向けた行動にも積極的。世界自転車デーに合わせ各地で行われるアクション「PEDAL TO EMPOWER」では寄付調達ライドを大阪で主催し、今年は6月3日に開催予定。
2025年の大阪・関西万博では、会場と大阪の街なか、そして京都をつなぐ「淀川サイクルライン(仮称)」の計画地にも近く、インフラ整備も期待できそう。これからもっと、大阪を走るピカピカのロードバイクが増えていくだろう。
 
紙面掲載日:2023年4月28日
※記事の内容は紙面掲載時点の情報です
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