サイクルスタイル no.49 レモンの花と潮風と。香りを感じて走る“自転車の街”の初夏 「平谷祐宏さん(尾道市長)」

愛車は?

「NAGI BIKE製、クロモリのロードバイク。クラシックな雰囲気でシンプルにまとめた“バーリントンバイク”をイメージしてカスタム。Tyrell、TREK、GIANTも所有」。

尾道でおすすめのルートは?

「定番は、尾道の対岸にある向島を1周する気楽なルート。カフェなどが並ぶ立花エリアまで海岸沿いをゆるゆる走って1時間ほど。サイクリング好きの妻と一緒に」。

しまなみ海道の魅力は?

「どの季節も美しいこと。毎年5月20日頃は柑橘の花が一斉に咲いて、香りが見事。そして、冬の光は絶景。朝日や夕陽を眺めるためだけに自転車で走りたくなります」。

“自転車の聖地”しまなみ海道の本州側の起点・尾道市。自転車の似合う街の市長ってどんな人? 3月上旬、海風そよぐ市庁舎屋上で尾道市長の平谷祐宏さんがインタビューに答えてくださった。愛車は、尾道のビルダーが手がけたメイド・イン・尾道の「NAGI BIKE」。
「以前はスポーツ仕様だったのですが、リラックスした気分で乗りたくなってきたので、今年2月、街乗り仕様にお色直ししました」。
しまなみ海道が開通したのは1999年。2007年から市長を務める平谷さんは2009年に、開通10周年のイベントとしてサイクリングイベント「しまなみアイランドライド」を開催。このイベントをきっかけとして、坂道と映画と文学の街だった尾道に、“自転車の街”という面が新たに加わることになったそう。
「2014年のONOMICHI U2開業、2019年のしまなみ海道のナショナルサイクリングルート認定と、次々と尾道に“サイクリング”という価値が加わり、国内外から自転車好きが集まる街になりました。これからは街の中に居心地の良さが求められていると感じています。より一層、自転車の似合う街づくりを進めていきたいですね」。最後に、初夏の尾道のおすすめを伺うと、「柑橘の花の香りが漂う島ライド!」と笑顔で教えてくださった。

text & photo by 杉谷紗香(編集部)
紙面掲載日:2021年4月23日
※記事の内容は紙面掲載時点の情報です
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